小笠原プチ移住から5年経過して思うこと
全ての物事において言えることではあるが良い点、気になる点は常に対である。
移住しやすい雰囲気であるが故に本当にいろんな人がいる。それが苦痛となる時もあれば
最高の気分になれる時もある。
本当に人間というのは一人一人違っていて面白いと思う。当時はそんな余裕がなかった気がするが。
自分の常識は他人の非常識。どう考えても自分が正しいと考えるがそれはあくまでも自分の中だけの話であって他人は全く違う。
海がいつでもきれいで良い。
移住前にはそう思っていた。
確かに初日は晴天であり見慣れない事もあってとても綺麗だと感じた。
インスタ映えではないがキラキラした一瞬を切り取ってあたかもそれが日常のように感じるが
実際はそうではない。
いつもいつも綺麗な海ではない。
濁っている時もあれば風で波打つ日もある。海藻が漂っている日もある。
6月のとある朝、前浜でSUPをしたことがある。家から徒歩1分ほどの場所。
穏やかで鏡のような水面、自分一人、パドルを漕ぐ音、SUPの底にあたる波の音。
立ち上がってふと目線を落としたらそこにはマンタがいた。驚いた。ダイビングでしか見れないもんだと思っていたのでとても驚いた。マンタを見たのはその一回きりであった。
別の日、また一人でSUPを漕いでいた。岸から離れたので周りに誰もいない。ああ俺一人海の上に浮いてるな。と思った矢先 目の前でブハッと黒い塊が浮上してきた。
ウミガメだった。息継ぎをしてまた潜っていった。
生物は俺だけじゃなかったんだなと。海亀の息継ぎには2度ほど遭遇した。今思うとすごい経験だなと。
前浜から扇浦方面に漕ぎ黄色いブイを越えるあたりから海の色が濃くなる。
そこの色が好きだった。
海が澄んでおり結構深くまで見えるのだが底は見えない。光の筋が見えるのみ。
吸い込まれそうでおそろしいようななんとも言えない不思議な感覚になったのを覚えている。
綺麗な海でも毎日見ていると飽きてくる。と同時に毎日違った姿であることに気がつく。
代わり映えしない毎日でも全く同じではない。毎日何かが違う。
今日はもう二度とこない。悔いのないように生きよう。そう気づかせてくれた。